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就労と精神障害の障害等級のおおよその目安

精神障害は就労状況が障害等級に大きく影響します。

うつ病、統合失調症、発達障害、知的障害等の障害等級の判定は基本的には診断書の記載内容によります。しかし就労状況によってその判定は大きく異なります。日常生活能力等が2級相当であっても、非該当になることもあります。叉逆に診断書の日常生活能力等が2~3級であっても2級に認められることもあります。 一口に就労状況と言ってもいろいろな要素があります。障害等級判定の要素として以下が考えられます。

1 月収    最も重視されます。20万円/月以上は厳しい。(休職中は標準報酬が実際には支払われていない場合がある)

2 就労形態  正社員、パート・アルバイト、障害者雇用、就労支援施設A型又はB型 か?

3 勤務状況  休職を繰り返している、休職中か? 長期休職中か?

4 日数時間  勤務日数、勤務時間 1日数時間以上就労し15日/月以上は厳しい、  

5 通勤状況  1時間以上かけて通勤できているかどうか

6 職種    単純作業かある程度能力が必要か?

7 職場の配慮 ミスが多い、作業が遅い等の理由で職場で特別な配慮をしてもらっているか?

8 その他   無職の期間、就労移行支援施設通所中か?子育て中か?フリーランスは厳しい。

上記の状況はなるべく客観的な事実(課税(非課税)証明書、職場の上司のコメント等)をもって示すことが望ましい。

障害等級の判定にあたっては、上記の内容と、診断書の記載内容、その他諸条件で総合的に判断されますので、たとえ無職であっても障害等級非該当の場合もありますし、逆に月収が20万円/月近くでも2級に該当する場合もあります。手元に診断書があればある程度の判断はできますので、専門家に相談をお勧めします

 相談は無料です。電話でも問い合わせフォームからでも気軽に相談して下さい。

これまでの私の経験から概ね以下のような傾向がありますので、参考として記載しておきます。 

     1    1年以上就労できない。又は就労していない。

  1級~3級  就労できない期間が1年以上の長期に渡る場合は1級に該当する可能性がある。

2 休職中である。

   休職を繰り返していたり、1年以上の休職している場合は23級の可能性がある。傷病手当金を受給中であっても、職場復帰の可能性も含めて3級の可能性がある。

注)休職期間中、年金記録では報酬月額は20万円、30万円・・・と記載されているが、実際には全く給料が支払われていない場合が多いので注意して下さい。

 

3 専業主婦で育児のために働いていない。

 はっきりとした判断基準は無いが、就労できないと判断される場合もあるようです。

4     就労支援施設B型で働いている

  実際には働けないと考えられているようだ。23級の可能性がある。

5      就労支援施設A型で働いている

 23級の可能性がある。

6       就労移行支援施設に通所している

 23級の可能性がある。

7       障害者枠で正社員として働いている

 23級の可能性がある。

8       アルバイト、パート等の短時間労働で働いている

 就労時間、通勤時間、収入等によって 23級の可能性がある。

9       フリーランスで働いている

 収入が非常に少なくても、普通に働いているとみなされる可能性が高い。 

    1 0 一般企業で正社員として働いて給料が20万円以上である。(厚生年金加入)

 3級に該当しない可能性が高いが、家族労働で働いていて、労働の対価としての報酬とは考えら   れないよう場場合には、2~3級に認められる場合がある。

 11 正社員として働いて給料が20万円以下である。(厚生年金加入)

 給料、仕事の内容、通勤時間、勤続年数、職場での特別な配慮等で3級の可能性がある。 

 12 特別な配慮がある場合。

  他の社員は接客をするが、本人のみは接客しないといった、周りの社員と比較して本人のみの限定的な仕事の内容、労働時間等で配慮してもらっている状況を指します。通常は本人の上司、同僚等にそれを証明してもらうことになります。配慮の内容によっては上位等級になる可能性があります。

 13 通勤時間も考慮される。

  はっきりとした基準はありませんが、通勤時間片道1時間以上で継続して就労している場合は労働能力が高いと判断されるようです。  

 14 会社の経営者の場合は報酬が高くても2~3級に認められる場合がある

    会社の経営者の報酬は労働の対価として支給されているわけではない。精神疾患により、全く就   労できなくても、報酬が支払われることも十分考えられます。これまでの事例では報酬が数十万   円であっても2級に認められている事例もあります。

                                           以上                                             

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