障害年金 過去に覚醒剤の使用歴があっても受給できる場合がある

主治医が現在の症状と薬物使用は無関係と断定したら、障害年金の受給の可能性が出てきます。

時々過去にシンナー、大麻、コカイン、覚せい剤の違法薬物の使用歴のある方から、「現在、うつ病、統合失調症等の精神障害や、中毒症状で苦しんでいる。障害年金は受給できるか?」と言った相談があります。 

現在の症状が違法薬物の後遺症と判断される場合は給付制限緒の対象ですが、このような違法薬物の使用履歴がある方で、たとえ最後に使ってから20年以上経過し、主治医が、現在の精神症状と過去の違法薬物等の使用とは全く無関係である。と判断しても、それが、認められるのは、極めて例外的でした。

一般的には、「過去に違法薬物の使用歴が1度でもあれば、ほぼ無条件で障害年金は受給できない」とされてきました。

しかし、

令和33月の厚労省の通達(業務連絡)「違法薬物の使用に係わる給付制限の取り扱いについて」

においてその給付制限の取り扱いが一部整理され、ほぼ100%受給できない状況から、ハードルは高いが、受給の可能性が出てきました。 

通達の内容は概ね以下の通りです

{C}1       精神障害などの障害について、過去に違法薬物の使用歴があっても、診断書等の記載内容から現在の障害の状態が直接的な原因になっていない場合は給付制限の対象にはならない。

{C}2       診断書等から違法薬物の影響が窺われるものの、それのみでは判定が困難な場合には診断書作成担当医に違法薬物と直接的な起因性があるかどうか紹介することなどによって判断を行う。

 

これによって、給付制限が多少緩和され、違法薬物の使用歴があっても障害年金を受給できる可能性が出てきました。

しかしまだ「受給が認められた」いう事例が少なく、やって見なければ分からない状況には変わりありません。

しかし主治医が自信を持って、「覚せい剤の影響は無い」と言ってくれればチャレンジしてみる価値はありそうです。

 

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