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2~3年前、障害年金の手続きをした方が、かつて森田療法で治療を受けていたことを知りました。障害年金に係わるようになって精神疾患で手続される方が非常に多い中で、森田療法での治療経験があるはこれまでにこの方一人しかありません。しかし森田療法についていろいろ調べていくうちに、薬物療法ではなく、精神療法に重きを置き心の自然治癒力を高める、森田療法について知っていただきたいと思うようになり、障害年金とは直接関係がありませんが、ここで簡単に紹介しておきます。
1 「かくあるべき」 から 「あるがまま」へ
森田療法の基本原理は 自分らしく「あるがままに」です。
不安や恐れ、落ち込みが増大するのは「かくあるべき」こうあるべき、と言った思いにとらわれて、自分を責めたり、その状況から逃避したくなったりすることから来ることが多い。例えば「いい人と思われたい」「期待に答えたい」「うまくやりたい」と言った「かくあるべき」と言った思いが、達成できなかつたり、自分の思いがかなわなかったとき無理にそこから脱却するために何とかしようともがくのではなく、今の「あるがまま」の自分と付き合ってみようと考えて、自分をよりよく生かしていくことを目標にしています。
2 薬物療法ではなく、精神療法を基本とする。
薬物によって脳の神経伝達物質等をコントロールする方法と違い、精神症状を引き起こす根本にアプローチする治療法です。昨今ほとんどの精神科医が薬物療法を基本的な治療方法としています。それほど重度とは思えない方に、10種類以上のお薬が処方されていることも多々あります。 精神疾患の薬には特効薬はなく、必ず副作用もあり、できることならあまり薬を使わず、自力で治したいと考えている方も多いのではないでしょうか?
ただ森田療法では薬を使わないわけではないですが、限られた範囲で薬物療法がおこなわれるようです。
3 森田療法が効果的な病気
一般的には神経症と言われる、不安症、強迫症、恐怖症、身体症状症、パニック障害、
潔癖症、うつ病、一部の心身症等が効果的とされています。統合失調症、パーソナル障害、依存症などはあまり治療を行わないようです。
4 入院療法が基本ですが、外来療法も受けることができます。
入院療法は一般的には2~3月必要とされていますが、1月程度の短期入院も効果を
あげているようです。入院が難しい方は外来療法もしています。日記療法等森田療法独自の治療方法がとられます。
5 森田療法医療機関 (関東地区)
慈恵医科大学病院 森田療法センター (入院可能)
東邦大学医療センター大森病院 (入院可能)
その他 15か所程度のクリニック等(外来のみ)があります。
森田療法は認定医、認定心理療法士等によって行われます。
2024/7/30
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